コマース領域の調達ニュースをお届けします(日本でも投資したいと思う企業をpickしてます。関連領域で起業している方/準備中の方ぜひ、ご連絡ください!!)
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①クリエイターコマースのone-stop支援「Fourthwall」
設立年:2019/米国
調達金額:17Mドル(Venture - Series Unknown)
主要投資家:Initialized Capital, Lightspeed Venture Partners, Seven Seven Six
事業概要:
クリエイター向けのECサイト構築支援サービスです。クリエイター(100万サブスクライバーのyoutuberは2万人+とも言われている)のマネタイズ支援をするプロダクト(patreon、substack etc)が勃興する中で、FourthwallはECという切り口での支援者です。Fourthwallはメーカーと連携しており、クリエイターは200種類に及ぶ商品の製造を在庫リスクなしに可能となっております(オンデマンド製造)。マネタイズは5%の手数料+2.9%の決済手数料+$0.3/購買に加え、オンデマンド製造も利用する場合は+αでの手数料収入があるそうです。クリエイターにとってのEC領域におけるone-stop PFを目指します。
一言コメント:
クリエイターエコノミー×ECは相性がよく、ワンストップEnablerの会社も複数出てきていて日本でも楽しみな領域です!
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/11/18/fourthwall-raises-17m-for-its-all-in-one-creator-commerce-platform/
②不正チャージバック軽減AI「Justt」
設立年:2016/イスラエル
調達金額:70Mドル(Series B)
主要投資家:Oak HC/FT, Gokul Rajaram, Zeev Ventures, Jacqueline Reses, F2 Ventures
事業概要:
EC企業に代わってチャージバック異議を自動化するプロダクトを提供しています。(なお、チャージバックとはクレカ会社が、EC企業に対して不正な取引やそれによる損失を補填するように要求することです。)JusttはAIを用いてEC企業に代わって”偽のチャージバック”に対処できるようにすることを目指しています。”偽のチャージバック”とは、消費者がクレカへの請求に不正に異議を唱えることで、金融機関が支払いをキャンセルすることを指し、これにより損失を被るのはEC企業という構図になっているものです。なお、不正なチャージバックは通常、異議の85%を締めているそうで、年間約14兆円の損失が小売企業にでているとのこと。JUSTT利用により不正なチャージバックによって失われた収益の60~80%を取り返せるそう。現在は月に1万件以上のチャージバックを処理しており昨年9月に比べARRは10倍、社員は3人から110人になるなど急成長中。成果報酬型で、顧客の売上が回収されて初めて売上が発生するとのこと。
一言コメント:
ECの拡大によって当然のことながらサイバーセキュリティ領域の重要性も高まってきてます!
記事リンク:
https://jp.techcrunch.com/2021/11/17/2021-11-16-justt-comes-out-of-stealth-with-70m-in-funding-to-help-online-merchants-fight-false-chargebacks-with-ai/
③専門家からの提案EC「Curated」
設立年:2017/米国
調達金額:75Mドル(Series C)
主要投資家:Greylock, Forerunner Ventures, CapitalG, Nimble Ventures, Backcountry.com
事業概要:
専門家に相談しながら買い物できるプラットフォームを提供しています。ゴルフ、ウィンタースポーツ、サイクリング、釣り、キャンプといったカテゴリがあり、各カテゴリごとで、いくつかの質問(身長、体重、ゴルフの経験、価格帯、好きなメーカー等)を回答してから専門家との相談セッションとなります。1000を超える専門家が登録されており、チャットや電話等を駆使して相談することが可能です。商品はamazon初めとした70近くの提携ECサイトから選択することが可能です。専門家には、購入ごと、相談ごとに収入が一定%の報酬が入る他、チップの制度もあります。これまでに100万を超える顧客をマッチングし、返品率は驚異の2%(通常10-30%と言われている)とのこと。2020年にはYOY4倍成長するなど、パッションエコノミーの文脈もあり急成長しています。来年は現在の8カテゴリから30カテゴリまでの拡大を目指します。
一言コメント:
クリエイターエコノミーとECの交差点の一つの形としての提案型PFは面白いですね!
記事リンク:
https://techcrunch.com/2021/11/08/curated-wants-to-be-the-expert-in-your-pocket-when-making-that-next-big-purchase/
④トレカ取引PF「Alt」
設立年:2020/米国
調達金額:75Mドル(Series B)
主要投資家:SV Angel, First Round Capital, BoxGroup, Breyer Capital, Lee Fixel
事業概要:
スポーツカードの売買取引所を運営してます。昨今流行りのオルタナティブ投資としてのスポーツカード投資の取引所です。$50~$100k+の価格帯のカードが取引されており、全て本物であることが第三者(PSA or BGS)の鑑定で保証されています。取引手数料が売主からの1.5%のみとかなり安価なのが特徴です(ebayやオークションハウスでは12.5-25%の料率)。また、カードの保管サービスを実施しており、保管資産額の0.4%/年の料金で利用可能です(99%の商品は倉庫に保管されているそう)。倉庫に預けることで写真撮影から画像のアップロードまでAlt側で対応します。基本的には倉庫に保管した状態で売買取引がされ所有権が移動していくようですが、手元に実物のカードが欲しい場合は別途、送料を支払うことで取り出しが可能です。また、ポートフォリオ機能も提供しております。”Alt Vvalue"という独自の価値算定アルゴリズムを提供しており売買判断を手助けする相場観をユーザーに提供しています。スポーツカード中心にスタートしたaltは他のトレカに進出し、今後はスニーカー・腕時計等へのカテゴリへ拡大していく予定。さらにはカードを担保にした融資サービスもテスト中とのこと。
一言コメント:
オルタナティブ投資の観点でのPFは多数出てきていますが、カードを担保にローン等の領域にもでていくなど新展開に注目です!
記事リンク:
https://jp.techcrunch.com/2021/11/15/2021-11-11-collectible-card-trading-platform-alt-raises-75m-as-it-eyes-other-asset-categories-and-preps-its-mobile-launch/
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